田舎不動産探偵・第一話
「空き家に眠る声」
和歌山の山あいで「コミンカスタイル不動産」を営む須田井 龍。
古民家や空き家を扱うのが仕事だが、なぜか毎回“事件”に巻き込まれてしまう。
今回の依頼は――。
「実家の空き家から、女の泣き声が聞こえるんです!」 大阪に住む女性からの電話だった。 「泣き声? うち、不動産屋ですけど……オカルト駆除は別料金ですよ?」 須田井は冗談半分、本気半分に言い放ち、夜の現場に向かった。
古びた木造の家に入ると、確かに「うぅぅ……」とすすり泣きが。 「おいおい、本当にいるのか?」 汗をかきながら奥へ進むと――古い足踏みオルガンが置かれていた。 風が吹き抜けるたびに「ひゅうぅ……うぅぅ」と鳴っていたのだ。 「声の正体はこれだったのか。」
後日、依頼人がオルガンを見て少し思い出したのか涙ぐんだ。 「母が小学校で先生をしていた頃に使っていたものです。音楽と子供が大好きでした。」 「そうだったんですか。」
やがて空き家は地域文庫として再生され、オルガンは修復されて子どもたちの歌声を支えることに。
事件解決のあと、須田井は行きつけの食堂に寄った。 カウンターでアジフライ定食を頬張りながら、女将に話す。 「今日も空き家で泣き声騒ぎやったんですよ」 「で、また幽霊やったん?」 「いや、音の正体はオルガン。幽霊はまだ出てないよ。」須田井のご飯をよそってくれる。 そんな、ちょっとだけドタバタで、ちょっとだけ温かい日常が、須田井の仕事の裏側にはあるのだった。
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コミンカスタイル不動産
| 住所 | 〒640-1171 和歌山県海南市野上中34 さつきマンション1号棟 10号室 Google MAPで確認 |
|---|---|
| 電話番号 |
0736-70-7648 |
| 営業時間 | 9:00~18:00 |
| 定休日 | 水 |
| 代表者名 | 岡 義孝 |